アムウェイについて、出来る限りの情報を集めようとしたのは、詳しく知っておけば、将来的
なアムウェイでの成功で役に立つはずだという私の思いでした。私の性格的なものそして3流
ながらも一応化学者のはしくれとして、納得の出来ない事には、調査し納得しなければ行動
を起こせないもので、おいおいと調査を行う事を開始できたのは、結婚式が終わり一段落つ
こうかという頃でした。
まず、調査項目として考えたのは、製品の優秀性を知ることでした。そのためには、
1. 製品の成分を比較すること
2. コストの比較をする
この2点をアムウェイの代表的な製品であり、DTであれば必ず見ることになる有名なデモンス
トレーションを行う、ディッシュドップ(台所洗剤)について簡単なことをしました。
手元にたまたま合ったあった家庭用台所洗剤の成分表とディッシュドップの成分表を何気なし
に見比べた訳です。実に単純なことです。誰にでもできます。
それまでに、聞いたディッシュドップについての説明は、おおよそ
○ 薄めて使う安い台所洗剤
○ 天然成分を配合した環境のことを配慮した環境にも優しい洗剤
等などの事をアップDTやアップDD等から聞いていた訳ですから私のイメージとしては、
◎ 代表的な他社の同等製品とは内容成分が全然違うのだろうな
◎ 他社の製品は、薄めないから高いのだろうな
だって当然じゃありませんか?物凄い賛美をDT皆さんするのですよ、そんなにすごいなら中
身が違って当たり前と思いませんか。それでなければ環境のことを配慮しているだの素晴らし
いだのと他人に言えますか。
結果どのようなことが解ったかと言いますと(詳しくは、こちらをご覧ください。)
● 内容成分として何も特別なものは使われていない。
● 他社の台所洗剤も小さくではあるが薄めて使いましょう。との但し書き。
これが、単純に解ったのです。それじゃ、同等濃度として比較したらコストパフォーマンス
は、どうだろう?別に能力は普通の製品と同じであっても、他の物を使うより安く使うことが
できるのであれば問題ない訳です。どうせ使わなければいけない物でしょ。安い方が嬉しいじ
ゃないですか。
結果は、思わず笑ってしまいましたよ。アムウェイのディッシュドップは、同等の比較条件に
おいて価格が約3〜4倍高いというのが結論でした。いったいどこが凄いのか、理由が見当たら
ないのです。それまで聞いたことのある説明とは、全く違うのです。
私としては非常にショッキングな出来事でした。どこでも簡単に買うことの出来る日曜品を、
アムウェイのわざわざ面倒くさい通信販売で同等の製品を買う理由は?人に進めるメリット
は?私にとって非常に大きな疑問であり、問題となりました。
早速、この事を妻に相談しました。最初に返ってきた答えは、
「アムウェイの製品だからそんなことはないよ。きっと良い製品だよ。」
こんな答えだったと思います。
「そんなに疑問ならアムウェイに直接聞けば良いでしょ。」
それもそうだということで、アムウェイのお客様相談センターに聞いてみました。
質問「ディッシュドップは、他社と比べて良いと聞いたのですがどうしてですか。」
返答「他社と比べて特に違いはありません。」
質問「環境に良いと説明されたのですが?」
返答「そのような説明は当社はしておりません。」
質問「DTの方からは、そのような事とは全く違う印象の説明を聞いたのですが?」
返答「当社は、自社の製品に自信を持っています。またJIS規格にも合格している製
品です。」
これがおおよそのディッシュドップについての疑問に対するお答えでした。その時の私の印象
としては、人の事を馬鹿にしているのか、JIS規格に対応出来ないような製品を売ることが
あるのか、といったような物でした。そこでこの一件を通じ私は完全にアムウェイのDTとし
ての活動を停止し、疑問を膨らます毎日が始まりました。そこではまだアムウェイの夢を完全
には疑ってなかったものの、アムウェイに対する信頼は失われつつあった訳です。
それを、また当然、妻に報告した訳です。妻としては、面白くなかったでしょう。自分は、良
いと思って人に進め売っている製品のことを、新婚のほやほやの愛する夫(多分)から、けな
されたのですから。
妻としては面白くない訳です。私を納得させようと思ってのだと思いますが、アップダイヤD
Dにこの事を相談したようでした。アップダイヤDDのこの件に関する答えは、
「アムウェイの製品には、ポイントがついているから、そんな些細な事は気にしなくても良い
のだよ。ポイントが付くからボーナスが入るかも知れないだろ。普通にコンビニなんかで買っ
てもそんな可能性ない訳だし。」
妻は、その返答に満足し私を納得させることが出来ると思ったようでした。
これが些細な問題?私にとり非常に大きな問題に写っていたのです。なぜなら、普通アムウェ
イを伝えるのは、友人や知人たちにです。それなら彼らに得な情報を提供をしたいと思って
も、意味のない情報を伝えたいとは思わない訳です。伝えた人がアムウェイで成功する保証等
は存在しないわけですから。せめて良い製品を伝えることが出来るのであれば、最低限は良い
と思ってました。しかし明らかにコストパフォーマンスの悪い物を伝えられる程、私はアムウ
ェイの事は信じていませんでしたし、ダイヤの実に無責任な返答にあきれもしました。そして
納得できる答えを探そうと自分なりに考え、可能な限り多くのDTの方々に質問をしたのでし
た。
そして、ディッシュドップに限らずその他に製品について、初心に戻ってアムウェイ
ビジネス
の可能性の自分なりの再調査を行うことにしたのです。調査項目を再検討し改めて調査を以下
に内容に対して行うことにしました。
調査項目
1. アムウェイ内部で流布している話の再検討
2. 可能な限り多く の人の意見を聞くこと
3. 商品についてのコストパフォーマンスの検討
4. アムウェイを取り巻 く事実
5. ビジネスとしてのアムウェイについて(ビジネスチャンスの可能性)
基本的に以上の項目について調査することを決めました。
調査したことへの結果と更なる疑問
1. アムウェイ内部で流布している話の再検討の調査項目についての結果は、アムウェイにつ
いての話は嘘が多く、日本アムウェイ社も否定するような誇張表現が多く信用できること
は少ないということ。
2. 可能な限り多くの人の意見を聞くことについては、インターネットのアムウェイに対する
議論が行われている掲示板や、多くの他系列のアムウェイのDTの方々と話をする機会を
頂き、アムウェイDT方々の感情的な「アムウェイ賛美」は、理由が良く解らない点が多
いこと、疑問を持ってはいけないという理解しがたいことが頻発し、どうしても納得出来
ない。アンチアムウェイの方々とも話をしたところ、アムウェイの欠点などを、理由が非
常に解り易く、理屈がはっきりしており納得出来ること等が印象として残りました。
3. 商品についてのコストパフォーマンスの検討については、全般的にコストパフォーマンス
が悪いというのが結果でしょう。しかし多種多様な商品があり単純に全ての商品について
高いとは言えず、趣味嗜好品としての商品については、コストパフォーマンスだけでは言
えないということも解りました。ただ、日本という、簡単にあらゆる物を簡単に手に入れ
ることが出来る環境において、通信販売で日用品を買う必要性がどのくらいあるのかいま
いち理解出来なくなってきました。
4. アムウェイを取り巻く事実ですが、アムウェイを取り巻く環境については、私が最初に思
っていたよりも様々な問題があることが良く解りました、言葉としてアムウェイ離婚とい
う言葉が存在することも非常に大きな問題であり、素晴らしいアムウェイならこんなこと
が起るはずもないでしょうし、そんな言葉自体も存在しないはずですから。
5. ビジネスとしてのアムウェイについてについては、ビジネスチャンスはもう無いでしょ
う、可能性がゼロだとは言いません。ほとんど無いという事実を知るまでさほど時間はか
かりませんでした。まずは、現在のアムウェイDT人口(97年で110万人)から、DTの
目標であるDDの確立は、0.4%(250人に一人)、ダイヤ以上は0.016%(6250人に一
人)です。この低い数字は、単純に可能性があるからという理由だけでアムウェイ内部で
は片づけてます。ビジネスと言って憚らないのであれば、リスクマネージメントの点から
も、最初にビジネスを進めるなら言うべきでしょう。
また、忘れてはならないのがアンチアムウェイの存在でしょう、これを持ってアムウェイには
まだ可能性があると、内部では言ってます。DTの数以上にアムウェイに対する不信感を持つ
人が存在すること、アムウェイにより被害を受けたと感じている人が存在すること、この事実
を踏まえてどのくらいのビジネスチャンスあるのでしょうか?ビジネスとしてどのくらいの経
費を掛ければどのくらいの利益をいつぐらいに出せるのでしょうか?可能性で夢などを語るだ
けでは、ビジネスではないのです。
これらの調査を行うなかで、さらに疑問は噴出していきました。数多くの嘘が存在し、それを
自分で考えることもなく、説明できる理由もないままに信じているDTがほとんどであるこ
と、最も印象的に私の頭の中に残った言葉が、「マインドコントロール」ということでした。
現実を直視すること、それがアムウェイについて必要であることは間違いないと思う至り、一
つに大きな後悔をしてしまった自分を発見してしまいました。その後悔とは、「何故、気軽に
考えてはじめよう」と思ってしまったのかということ、「ビジネスとして始めようと思ったの
だから、もっと詳しく事前調査を行うべきだった」ということです。そうすれば、自分の回り
で起ったトラブルは、必要最小限で済み、ここまで問題にはならず済んだろうにと思ってしま
いました。